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事業の概況

当社のミセル化ナノ粒子の技術は高分子化学とナノテクノロジーを融合したものといえます。「ナノテクノロジー」とは、1ナノメートル=10億分の1メートル単位に相当する極めて小さな分子及び物質等の構造と機能を制御する科学技術のことです。 当社のミセル化ナノ粒子は下図に示すように血液の中にある赤血球や血小板等の血液成分、あるいは大腸菌などに比べて小さく、ウイルスの大きさと同じ程度です。この粒子の内部(ポリアミノ酸部分)に薬物を封じ込めたもの(封入したもの)が当社の開発するミセル化ナノ粒子です。 種々のサイズの粒子が血管内投与されると、3,000nm程度以上の大きな粒子は肺に、300nm程度以上の粒子は脾臓に、100nm程度以上の粒子は肝臓に捕捉されてしまうことが知られています。しかし当社のミセル化ナノ粒子のような100nmより小さな粒子であればこれらの臓器に捕捉される量を減らすことができます。 一方、人体は体内に入り込んだ細菌などの異物を免疫機構によって排除することも知られていますが、通常の医薬品を投与した場合もその影響を受けます。しかし、当社のミセル化ナノ粒子の表面を覆うポリエチレングリコールは免疫機構から異物と認識されにくい性質を持つことから、粒子を静脈内に注射した後、血液の中を長時間循環することが可能となります。このようにミセル化ナノ粒子に薬物等を封じ込めることで血中に長く留めることが可能となるため、その結果、下記の理由により薬の効き目を高めることが期待されます。 がん組織は正常組織とは異なり細胞の増殖が速く、細胞が多くの栄養を必要とするために新生血管が多く形成されるといわれています。このような新生血管は急激に形成されるため血管を形成する細胞同士の間隔が正常細胞と比べて広く、透過性が高くなっているため、100nm以下のミセル化ナノ粒子が容易にすり抜けることができると考えられます。ミセル化ナノ粒子が長く血液の中を循環するうちにポケットに入るかのようにがん組織に集まると考えられています。

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